熊本県荒尾市の整形外科

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子供の手を引っ張ってから、肘を動かさなくなりました!!肘内障って!?

今年のお盆は皆様どのようにお過ごしだったでしょうか?私は子供とゆっくり遊ぶ時間を作ってあげれて良いお休みを頂きました。さて、今回はお盆中に来た症例ですが、よく救急外来などで見かける症例の一つが来たのでつぶやいてみようと思います。

肘内障とは?

肘内障(ちゅうないしょう)とは、幼児や小さな子供に多く見られる怪我で、肘の関節が部分的にずれることによって生じます。肘が完全に脱臼するわけではなく、主に橈骨(とうこつ)という骨の位置がずれて、痛みや不快感を引き起こします。

肘内障の原因

肘内障は、通常、親や保護者が子供の腕を急に引っ張ったり、持ち上げたりした際に発生します。例えば、遊びの最中に手を引いたり、急に手を持ち上げたりする動作が原因となることがあります。また、転倒した際に腕を突いたり、手をついてしまった場合にも発生することがあります。

症状と見分け方

肘内障の典型的な症状には、以下のようなものがあります

  • 子供が急に腕を痛がり、泣き出す
  • 片方の腕を動かそうとせず、腕をだらりと下げている
  • 腕を使わなくなり、触られると痛がる

などです。以前患者様のお父様から「2歳の子供が肩を痛がって動かさなくなりました!肩の脱臼ですか!!」と研修医の時に言われ、上級医の先生にどうしたらよいか相談した際に「2歳の子供の肩の脱臼は聞いたことないよ?肘じゃない??」って言われ、整復して笑顔になった子供を見たのが今でも忘れられない思い出ですね(*_*)

対処法

無理に腕を動かしたり、自己診断で治そうとすることは避け、医師に診てもらうことが重要です。整復術によって、ずれた骨を元に戻します。子供の痛みもすぐに軽減されることがほとんどです。

肘内障の予防法

肘内障を予防するためには、次のような点に気を付けましょう:

  • 子供の腕を急に引っ張らない
  • 手を持ち上げる際には、両手で支える
  • 転倒を防ぐために、注意深く見守る

まとめ

肘内障は小さな子供に多い外傷ですが、適切な対処をすれば短期間で回復します。親としては、子供の腕を急に引っ張らないようにするなど、予防策を講じることが大切です。そして、もし肘内障が発生した場合でも、焦らずに医師に相談することが重要です。お子さんが安心して遊べる環境を整えることで、怪我を未然に防ぎましょう(^^)/


関 昭秀

関 昭秀

初めまして、関 昭秀と申します。昨年度までは大牟田天領病院に勤務し、2024年4月より関整形外科の常勤医師として就任いたしました(火曜昼~水曜日は不在にしております)。  地元である荒尾に帰り、地域医療に貢献することを目標として研鑽を積んでまいりました。整形外科全般は勿論習得しておりますが、天領病院では、膝関節、腰、外傷、骨粗鬆症などを多く経験してまいりました。また整形外科以外の知識も多少あり、相談相手に困った時なども気軽に相談していただければと思います。

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